『京都メディア史研究年報』第二号 刊行

『京都メディア史研究年報』第二号ができあがりました。創刊号は花田史彦さん(現・D1)の責任編集でしたが、第二号は木下浩一さん(現・M2)の責任編集です。

 機関ディポジトリーなど電子公開は当面予定しておりません。 当方で重要と考えた大学図書館には昨年、創刊号をお送りして受け入れをお願いしました。現在、国会図書館、東京大学、京都大学、同志社大学、宮崎公立大学、山口県立大学にのみ所蔵が確認されています。もし、ご関係の図書館で所蔵の希望があれば、図書館受け入れ担当者より直接ご連絡いただければ幸いです。残部僅少ですが創刊号とも各一部を寄贈させていただきます。今年度末の段階で受け入れが確認できた図書館にのみ、来年度以降も継続して寄贈申し上げたいと考えています。 (つまり、昨年受け入れてくれなかった機関には、今後はお送りしません)。

nenpo2016

なお、創刊号執筆者(同人)、書評で取り上げた著者、非常勤講師でお越しいただいた先生などには贈呈させていただきました。

 

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中国・台湾・香港からの研究生希望者へのメール

 私のアドレスに直接メールされた方にも、一律に以下の返信を行っています。

研究生希望者は多数のため京都大学AAOに事前の書類審査をお願いしています。

http://www.kyoto-u.ac.jp/zh-cn/education-campus/international/students1/aao.html

まずこちらに申請下さい。
佐藤卓己

書類審査の上で、大学院生幹事・留学生代表とのスカイプ対話を経て、中国人教員(AAO)同席のもとでスカイプ面談を行います。

研究生から大学院への進学には入学試験があります。10月来日で2月の試験に合格することは至難です。また、研究生としての受験機会は2回だけだと考えておいてください。一回目の試験に不合格の場合は、他の大学を受験することを薦めます。

スカイプ面接までに、中国語版のある私の著作、2冊は読了しておいてください。

①佐藤卓己『現代伝媒史』( 诸葛蔚东訳・北京大学世界伝播学経典教材中文版)北京大学出版社 2004年11月、305頁

②佐藤卓己『舆论与世论』(汪平等訳)南京大学出版社 2013年10月、250頁

また、可能であれば、以下の入門書も来日までに読んでおいてください。

③佐藤卓己『ヒューマニティーズ 歴史学』岩波書店 2009年

以上。

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「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ20「「コミュニケーション」を考える」第2回(2016年1月20日)

「コミュニケーション」をテーマにしたシリーズ20の第2回は、「民意の読み書き能力」と題し、佐藤卓己 教育学研究科教授が講演を行いました。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/social/events_news/office/soumu/shogai/news/2015/160120_1.html

佐藤教授は、安保関連法案をめぐり注目が高まった「民意」、「世論」について話しました。新聞記事を例に挙げながら、「民意」や「世論」が内閣支持率を論拠として報道されることの危うい面やその理由、各紙の見出しや調査の設問の比較などさまざまな視点から語りました。さらに、「輿論(よろん)」と「世論(せろん)」の持つ異なる意味と、その区別が希薄な現状について説明し、それらを識別する民意のリテラシー、つまり、責任ある「意見」なのか、無責任な「空気」なのかを、自ら問う複眼的な思考が必要であると話しました。佐藤教授の講演に、来場者は熱心に耳を傾け、講演後には質疑応答が行われました。

 

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白戸健一郎氏の博士論文が上梓されます!

https://「満洲国」において、電気メディア網を構築し管理運営した満洲電電。その事業を、通信(電信電話)と放送(ラジオ)の融合を目指した先駆的事業として再評価する初めての研究。満洲国を物理的交通(鉄道・輸送)から精神的交通(電気・電波)への急速な移行の場として捉え、満鉄重視の史観に対し新たなメディア史的視座を提示し、インターネットを基軸に通信と放送の融合が進む、現代及び近未来をも射程に含める刺激的論考です。

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日本マス・コミュニケーション学会第 35 期第 1 回研究会(メディア文化研究部会主催) 「青年文化としての雑誌メディアのこれまで/これから」

日 時:2016 年 2 月 22 日(月)17:30~20:00

場 所:大阪市立大学梅田サテライト 107 教室 http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#umeda

参加自由

報告者:竹内洋(関西大学)・竹内幸絵(同志社大学)・ 井上義和(帝京大学)

討論者:『青年と雑誌の黄金時代』(岩波書店、2015 年)執筆者数名

司 会: 溝尻真也(目白大学)

企画の意図: 今日のメディア環境の変化において、雑誌の凋落が著しい。その一因に、かつてほど若者たちが雑 誌を必要としなくなったことがあるだろう。だが過去において、雑誌は若者たちの生活に必要不可欠 のメディアであった。なぜ彼ら/彼女らはあれほど雑誌を購読したのか。その目的はなんだったのか。 本研究会では、2015 年 11 月に刊行された佐藤卓己編『青年と雑誌の黄金時代――若者はなぜそれを 読んでいたのか』を手掛かりとして、以下、異なる三つの雑誌群のありようから、雑誌文化の本質に 迫りたい。 第一に、かつて隆盛を誇った受験教育/思想関連の雑誌である。雑誌は読者の興味関心を細分化す ることで、多様化多彩化していくメディアである。だが雑誌がそのメディア(中間)性を発揮して若 い読者同士を結び付け、同じ志を持つ者たちの「想像の共同体」を育んだ。その疑似空間は時に読者 の討議の場となり、お互いが切磋琢磨する学びの場ともなった。 第二に流行/情報関連雑誌についての検討である。かつて青年層を中心にその生活を一変させるほ どに大きな影響力を持ち、支持された雑誌が存在した。従来の雑誌と異なる編集を実験的に行いなが ら、その「新しさ」ゆえに支持された雑誌群である。実験的であることは行き過ぎれば少数のマニア に受け入れられるのみだが、一方で大衆性も重視し、その絶妙なバランスのなかで、マス・メディア として一時代を築いた。 第三に、今日的なメディア文化を先取りしたような内容を持つ雑誌群も取り上げる。趣味の世界を 極めようとすれば、かつてはその内容に特化し独自の情報を盛り込んで編集された雑誌の継続的購読 が必要であった。若者たちの趣味世界が、現在のような情報環境以前には、雑誌こそがその入り口だ ったのである。内容は次第に煮詰まり、独特の世界観を雑誌は持つに至るが、その一方で新しい読者 の参入を拒むことにもなる。 以上の三点を軸としながら、かつて独自の求心力を持ちえた雑誌の「黄金時代」について検討しな がら、その社会的背景について振り返る。かつて青年・若者読者に大いに支持され、独自の文化の中 心に位置した雑誌は、文化的機能として、どのような内容を持ち、彼/彼女らに対して包摂と排除の メカニズムを持っていたのかを広く議論する。それを通じて、これからの雑誌文化について考える機 会としたい。

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Satō Takumi , The Polarization of the Japanese Media and the Need for Middle Ground

Japanese newspapers are said to have become polarized in their coverage of controversial issues like the recent national security legislation. How does their current approach compare with their stance in 1960, when renewal of the Japan-US security treaty split the nation? And what is their role in the age of the Internet, where people are unlikely to seek content that conflicts with their own opinions?

以下、本文はhttp://www.nippon.com/en/in-depth/a05002/

後日、中文版も公開予定

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日独シンポジウム 『ネット時代と世論形成』(司会・佐藤卓己)

2015年11月7日にゲーテ・インスティトゥート京都で開催された
日独シンポジウム『ネット時代と世論形成』のビデオドキュメンテーションが公開されています。
私は司会を担当しました。登壇者は、ユルゲン・カウベ(フランクフルター・アルゲマイネ紙 共同発行人/学芸面総責任者)、クリストフ・ビーバー(デュースブルク・エッセン大学教授)、岩本裕(NHKジャーナルキャスター)、津田大介(ジャーナリスト、メディア・アクティビスト)の4名です。
2015.11.07 日独シンポジウム 『ネット時代と世論形成』
(1) キーノートスピーチのハイライト

(2) ソーシャルネットワークの動員力とその両極面

(3) ネット時代の世論をどう形成していくか

(4) ネット時代の世論形成における知識人の役割

2015.11.07 日独シンポジウム 『ネット時代と世論形成』 (1) Öffentlichkeit im Internetzeitalter
(1) キーノートスピーチのハイライト Statements der Po

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『青年と雑誌の黄金時代』刊行!!

『青年と雑誌の黄金時代』岩波書店が刊行

『青年と雑誌の黄金時代』岩波書店が刊行

1994年同志社大学文学部着任から21年、2004年京都大学着任から11年、この間に大学院・佐藤ゼミに在籍したメディア研究者を総結集した共同研究です。

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先読み!夕方ニュース - NHKラジオ第1への出演(10月22日)

「書籍の魅力をどう伝えるか ~出版社PR誌の挑戦~」
10月22日 書籍の魅力をどう伝えるか ~出版社PR誌の挑戦~
インターネットの普及で雑誌や書籍の販売が落ち込むなか、
出版各社では、書籍の魅力をより多くの人々に伝えようと努力を続けています。その中で、出版社が新刊書の紹介や本をめぐる情報発信のために出してきたのが、出版社PR誌です。
出版社PR誌は、書籍の魅力をどう伝えようとしてきたのでしょうか。
出版社PR誌は、『本』(講談社)、『波』(新潮社)、『本の旅人』(角川書店)、『青春と読書』(集英社)、『本の窓』(小学館)、『一冊の本』(朝日新聞出版)など、いまも数多く刊行されています。
その中で、国内書籍を扱う最古のもので、出版社PR誌の典型と言われることもあるのが、岩波書店の『図書』です。『図書』の前身は、1936年(昭和11年)に創刊され、戦争で一時休刊しましたが1949年(昭和24年)に再刊され、今月800号が出されました。
『図書』では、新刊書の紹介だけでなく、書籍をめぐるエッセー、著者の身辺雑記など、読書全般の楽しみを伝える「読書家の雑誌」を理念に掲げてきました。特集では、出版社PR誌の取り組みを手がかりに、戦前から現在までの出版の歴史を踏まえ、これからの時代に書籍の魅力をどう伝えていけるのかを考えます。
出演:佐藤 卓己さん (京都大学大学院 教育学研究科 教授)
放送した企画をもう一度(過去1か月分程度お聴きいただけます)→
https://www.nhk.or.jp/hitokoto/sound15102202.html

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11月の新刊予告

11月20日 編集委員・総説執筆『岩波講座 現代』第五巻 歴史のゆらぎと再編
11月26日 編著『青年と雑誌の黄金時代ー若者はなぜそれを読んでいたのか』Scan10002

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