NHKR1『私も一言!夕方ニュース』 に出演

8月5日、東京の老舗出版社、岩波書店が創業から100年を迎えます。「大正デモクラシー」の時代、日本では民主主義の実現に向けて様々な試みが始まりました。そんな流れの中で1913年(大正2年)に創業されたのが、岩波書店です。創業者の岩波茂雄は自らを「文化の配達夫」と称し、創業翌年には夏目漱石の『こころ』を出版、昭和に入ると東西の古典の普及を目的に「岩波文庫」を創刊します。しかし、個人の自由や人権を尊重しようとする「リベラリズム」は、戦争の時代には無力でした。岩波書店でも編集者が検挙され、存続の危機に陥ります。敗戦後、岩波茂雄は、「戦争を止められなかったのは、文化が大衆のものになっていなかったからだ」との反省に立ち、雑誌『世界』を創刊し、戦後の言論に問題提起を続けてきました。
番組では、出版を通して日本の文化と言論に大きな影響を与えてきた岩波書店の歩みを見つめ、「日本のリベラリズム」の行方について考えます。
みなさんは、岩波書店の本に何か思い出がありますか。また、出版を通して個人の自由や平和を守っていこうとする活動についてどう思いますか。みなさんからの一言をお待ちしています。

ゲスト:佐藤 卓己(京都大学大学院教育学研究科准教授)

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